一昨日の木曜日になりますが 犬の膵炎についてのセミナーを受講しました。

米国テキサスA &M大学スタイナー教授と日本東京大学 大野准教授の2部せいでした。もちろん通訳付きです。このセミナーは、犬膵炎治療薬 ブレンダ Z の新発売記念セミナーです。

アメリカと日本での膵炎の治療の違いなども興味深かったです。膵炎といえば お腹を痛がり 吐いてばかり とても苦しい病気ですが これといった 特効薬など存在がなく、落ち着くまで 懸命に 鎮痛したり 栄養を点滴で補ったり 嘔吐を止めたり 犬が衰弱しないよう管理することでした。 ここで 世界ではじめての犬膵炎治療薬 ブレンダZが発売されたとの事です。ダイレクトに膵臓の炎症を押さえます。しかも 世界どこよりも早くこの日本からです。

膵炎というと 少し前までは 食道に食物や 水などが通過するとき 膵臓を刺激してしまうので 最低でも4日 、5日         痛みや 嘔吐が残るなら1週間でも 絶食絶水が鉄則でした。その間 こっちは 低血糖にならないから 衰弱しないか ヤキモキしていました。

しかし、しばらくして 膵炎治療で絶食しない方が 治療成績が良いなどと言われ始めました。はじめは やはり 食道を食物が刺激しないよう 栄養チューブを 胃の手前まで入れて流動食を流し込むのがよろしいとなりました。     また しばらくすると 食物が食道を通過して良いと      どんどんとスタンダード治療が変化してきました。嘔吐を抑える薬剤の改良のせいもあるかもしれませんが

また、どんなに炎症がつよくても 消炎効果の高いステロイドホルモンの使用は 膵炎では  ご法度でした。ここにきて 免疫介在する膵炎は 使用して良いに変わり  また最近では ステロイドの副作用が 問題にならない病態なら 使用したほうが 成績が良いとまで変わってきました。

時代と共に治療もどんどん変化していきます。常にアンテナをはって 出来る限りセミナーに参加して近代医療に置いていかれないようにしなくてはなりません。